間違いだらけの備忘録

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巨象も踊る

読了
小説としてはルネッサンスの方が面白かったな

以下引用

骨組みまでそぎ落とせば、eビジネスも結局のところビジネスなのだ。そして本物のビジネスは真剣な物だ。

ビジョンと戦略は違う
が同じだと勘違いする経営者が多い
ビジョンをまとめると自信と安心感が生まれるがこれはじつはきわめて危険なことだ。ビジョンは志を現実に変えるための道筋を示す点では役にたたない。

部門責任者から事業についての客観的な分析が得られるのは、その部門に初めて配属した直後だけであろう。過去の誤りに責任がない。前任者の責任だからだ。

競争分析が不適切になる根本原因は往々にして、宿屋の主人に部屋の善し悪しを聞くことにある。

>正直に言うわけない

評価基準が行動基準
部下は上司が期待する行動ではなく、上司の評価で良い点がつく行動を取ることを理解しない経営幹部が多い

トヨタは製品のライフサイクル管理で業界をリードしている

>? 要確認

社員に混乱したシグナルを送っている会社がきわめて多い。
1月「業界で最高の品質を達成しよう」by 社長
3月「経費を一律15%節減する必要がある」by 経理部長

共有活動レベルの行き過ぎ
第一水準 事務処理部門の統合
データ処理 データ音声通信網 購買 基本的な人事制度 不動産管理
>全社統合する
第二水準 市場に直接に接する前線の統合
共通の顧客DB 共通の受注管理システム 共通の部品番号管理システム
>この分野でシステムの共有をすすめると大きな利益を確保できるが、連携する意味がないところを結びつけることも多い
表面的には、これらは企業が当然取り組むべきことであり効果も大きいと思える
だが、プロフィットセンターの責任者にきわめて困難な行動を取るよう求めることになるのが普通だ。
事業全体に対する管理権の一部を手放すよう求める必要がある。
第三水準 新規市場または既存の市場を新たな観点からとらえ直した物(いわゆるシナジー効果、統合効果)
ほとんどの場合部門の目標より全社の利益を優先させるようプロフィットセンターの責任者に求めることになる。社内に異論が続出し、厳しく長い争いを引き起こす。

各部門は当面の競争相手と戦いそれぞれの市場で主導的な地位を維持するよう求められている。その上社内の各部門と協力してもっと幅一人戦線で戦うよう求められる。
この要求に応えれば、本来の市場で勝つために必要な資材と資産を割かざるを得なくなる。そのほか価格設定、ブランド、流通の問題が出てくることもある。

事業部門を率いる幹部のボーナスは担当部門の業績に連動するのではなく、
全額が全社の業績に連動するようにした。

大がかりな事業統合は「報酬制度を再統合の方向で管理する用意ができていないなら、多分やめておく方がいい」

>でないと結局、財務報告では独立部門の業績に関心を集中させる>自分のボーナスに直結するのだから当然だ。

財務実績にも同じことが言える。地域中心だった組織で顧客中心の統合を達成するのは事業部門ごとの損益計算書の作成をやめなければ多分不可能だろう。

変革を進めていく際に経営者の指導力、継続的な関与が不可欠である。
でないと
「指示を出し、委任し、後に変革が実現していないと驚く」
委任はできない。誰に委任するのか

  • 自治権を奪われたくない事業部門
  • 権限を奪われたくないスタッフ部門

権力を奪われたくない人に足下をすくわれ、息の根を止められるのが目に見えている

  • 本当の意味での総合金融サービス期間はない
  • あらゆるサービスを統合した電気通信会社はない。
  • あらゆる媒体を統合したエンターテイメント企業はない
  • 保険部門や資産運用部門を分離した金融サービス機関がきわめて多い
  • 電話会社がCATV部門や携帯電話事業を売却した例がきわめて多い
  • エンターテイメント業界では「融合」に対する懐疑的な見方がきわめて多い

利益を犠牲にして売り上げを伸ばそうとするのは、経営陣の弱さを端的に示す症状である。

売上高伸び率に子供の様にこだわる証券アナリスト

  • 売上高が増やせるが利益を増やせない買収をおこなう
  • 価格を引き上げシェアを低下させる
  • 競争相手が粗利益率をとんでもない高水準に維持している場合

やっぱり高い製品を入れてシェアが取れない

  • 売上高がとても多いが、長期的に見て戦略的だとはいえない事業を買う

株主価値
成長している市場or市場セグメントで大手になっているか
(評判の高い経営者が評判の悪い会社に入ったら、変わらないのは会社の評判の方だ by ウォーレン・バフェット

そのセグメントで市場シェアを維持または拡大しているか
シェアの拡大が維持可能な優位性(コスト、技術力、品質)によるものなのか

市場シェアの拡大に伴ってキャッシュフローが増大しているか。それもEBITDAや実績ベースの物ではなく、すべての経費を差し引いた後のキャッシュフローが増加しているか?

キャッシュフローを賢明に使っているか?
無謀な買収や愚かな買収を避けているか?
研究開発やマーケティングなど重要な分野に投資しているか?

経営陣が株式と英外を一致させる約束を実行しているか
経営陣が自社株を大量に保有しているか?(オプションを保有しているだけであってはならない)
配当や自社株買い戻しによって余りを株主に還元しているか?

競争相手が業績の主要な目標として売上高にこだわっているのを見るとうれしくなる

コンパックの経営者が96年までに市場シェアでIBMをぬくことを目標にしていると語ったからだ。アナリストはこの発言を歓迎していた。
そしてコンパックがDECを買収したとき私(ガースナー)は歓声を上げた。
やがてこの経営者は更迭され、コンパックは独立を失った。

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