間違いだらけの備忘録

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片仮名語の悲惨

http://homepage3.nifty.com/hon-yaku/tsushin/kotoba/katakana.html

 いずれにせよ、「モラルハザード」はmoral hazardとは似ても似つかぬ意味で使われるようになった。金融危機との関連では、経営が破綻した金融機関の経営者の責任を追求するべきだという意味で使われるようになったのだ。経営破綻で世間を騒がせたのに、のうのうとしているのは許せない。モラルはどこにいった、倫理が欠如している。私財を没収し、刑務所に放り込むべきだ。これが事実上、「モラルハザード」の意味になった。

 英語のmoral hazardで問題にしているのは、経営が破綻しそうな段階での経営者の損得計算だ。経営者が冷静に損得の計算をすれば、損失をさらに膨らませる可能性があっても、一か八かの賭にでる方がよく、賭に負ければ、損失をお国に負担してもらえばいいという状態である。この意味でのmoral hazardを防ぐ手段をとるとどうなるか。経営者は破綻が目にみえてきた段階で、つまりまだ損失がそれほど膨らんでいない段階で、破綻処理を求めるしかなくなる。金融危機の芽を早めに摘めることになり、公的資金の負担も軽くなる。

 日本語の「モラルハザード」の場合はどうなのか。ここで問題にしているのは、経営が破綻しそうな段階ではなく、破綻した後の処理である。破綻した後に経営者が何の処罰も受けないのはおかしいという点だけだ。このため、経営が破綻しそうな段階で、経営者が冷静に損得を計算すれば、何をやっても破綻だけは避けるべきだということになる。飛ばしだろうが、粉飾だろうが、貸し剥がしだろうが、何をやってもいい。破綻だけは避けなければならない。破綻すれば、私財をすべて提供させられ、拘置所に送られ、下手をすれば刑務所にだって送られるかもしれない。名古屋刑務所で革手錠をかけられる可能性だってあるのだ。

鋭い

山岡洋一 作品一覧
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/htm/%8ER%89%AA%97m%88%EA/list.html
前に読んで、非常に面白いと思った本が多くある...

て、翻訳通信の人か...
http://homepage3.nifty.com/hon-yaku/tsushin/
なるほど、道理で

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