http://www.shiga-med.ac.jp/~koyama/analgesia/react-sleep.html
睡眠は単なる活動停止の時間ではなくて、高度の生理機能に支えられた適応行動であり、生体防御反応である。
- 身体の眠り：レム睡眠
- レム睡眠は魚類、両生類、爬虫類にも共通している。意識水準を落とすだけでなく、骨格筋の緊張を解いて体を弛緩させる。活動が減少することにより、体温は下がり、エネルギーの節約になる。
- 鳥類や哺乳類のような恒温動物になって大脳が大きく発達すると、レム睡眠だけでは充分ではない。
- 脳の眠り：ノンレム睡眠
- ノンレム睡眠は高等動物の脳が開発した合目的性の強い高次機能である。
- レム睡眠はエネルギーを使わないための原始的な睡眠、ノンレム睡眠はそれに加えて発達した大脳を休めるための進化した睡眠である。
- ノンレム睡眠は進化の過程、また、個体が成体になる過程の上でも、レム睡眠に欠けている機能をカバーする。
- ラットは大脳皮質が完成していない状態で生まれるが、新生仔はレム睡眠だけで、ノンレム睡眠がない。出生後急速に大脳皮質が成熟していくとともにノンレム睡眠が増えていく。
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