間違いだらけの備忘録

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行政刷新会議、事業仕分けのメディアと実際の違い

http://www.chieichiba.net/blog/2009/11/by_paco_113.html

説明責任を果たしたかどうかが明確に示されたのが、スーパーコンピュータ開発事業と、毛利館長の日本科学未来館の仕分けでした。

へー

実際に事業を取り巻く状況を見ると、これまではNEC、日立、富士通三者が参画して、国と共同開発していたのに、NECと日立が開発から離脱し、富士通だけになった。その結果、スパコンの技術も「ベクトル型」と「スカラ型」というに方式併存という計画が、「スカラ型」だけになった。

主要なプレイヤが抜けた上に、技術も大きく変わっている。計画自体の立て直しが必要なタイミングのはずなのに、「審議会では省変更で同じ結果が得られると承認された」という理由で、増額した予算を要求しています。

まず、審議会と文科省のこの決定そのものがちょっとおかしいと思いませんか? そんな簡単なことでいいの?と思うのに、「十分審議した、大丈夫です」というだけです。だとしたら、そもそも最初に「ベクトル型スカラ型併存」の開発というやり方そのものがおかしなものだった可能性もある。これまで3社相乗りでやってきたので、今回は富士通だけでもできたのに、NECも日立も入ってください、といっていた可能性を疑えませんか? 疑いがあるのに、この点についてクリアな説明がなければ、「説明責任を果たしていない」と判断できます。

ほ〜

新聞記事には「毛利館長も防戦一方」というように書かれていますが、まったくの間違いです。

毛利館長は開口一番、大きな声で財務省の指摘を圧倒し、あっという間に議論を自分のものにし、そのまま何も失わないばかりか、大きな果実まで持って帰りました。完勝です。

最初の論点は、財務省がしてきた「日本科学未来館は、大幅赤字」という指摘です。「国の事業に対して、赤字という概念を持ち込むこと自体が間違っている。国が小学校の経営に税金を投入することを赤字というわけがない!」と一刀両断です。実に気持ちがいい。返す刀で、「これは日本国の未来のためにやっている事業で、科学によって日本が未来を切りひらくことを示し、実現するための事業であって、未来への投資としてこれほど重要なものはない」と主張し、全員をそれだけで納得させました。

素敵〜

減額になったのか。実は実質的に減額にはなっていないのです。未来館の運営には、もうひとつ別の法人が下請けに入っているのですが、これがコスト増になっている上に、下請け法人の人事権が毛利館長にはなく、最適配置ができない。別法人があれば、その法人の役員報酬や管理コストが発生して、二重コストに成り、これがムダの温床になる。そこで、この二重構造を廃止、官庁直下に一括すれば、コストは削減でき、毛利館長はコントロール権を手に入れることができる。

実は、この二重構造の問題は3年前から毛利館長が文科省に訴えていたのに、変更できなかったのです。

素敵過ぎる。

参考
京速」は潰れるべきだったのだ。明日の世界一のために
http://www.nurs.or.jp/~ogochan/essay/archives/2132

今年のリストを見る限り、トップには「おなじみ」のものが並んでいる。「どこに置いてある」ということは変わったりしているけれど、Cray XT5にしてもBG/Pにしても、普通のメーカの商品だ。つまり、これは
注文さえあればお届け出来る

ものだ。しかも、ここ数年は商品としては固定してしまって、ノード数が増えたものがより上位になっているだけだ。アーキテクチャもハードウェアも安定している。

だから、ここで仮に「京速」で頑張って1位を取ったにしても、翌年はどこか別のコンピュータが1位になる。量産の「商品」になってしまわない限り、1式作ったらそれまででしかないからだ。

正論

事業仕分けで極秘マニュアル=財務省の視点を指南
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091117-00000117-jij-pol

財務省の視点に基づき、仕分け対象事業の問題点を列挙、各担当省庁の主張に対する反論方法まで具体的に指南する内容。

ほほー

査定マニュアルは、事業仕分け前に「参考メモ」として仕分け人に配布され、事業ごとに「論点」を提示し、問題点などが個条書きされている。マニュアルに従えば、対象事業に詳しくない仕分け人でも、厳しく問題点を指摘できる仕組みだ。

至れり尽くせり。

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