間違いだらけの備忘録

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理想と現実

http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160721-OYT8T50102.html?page_no=2

トルコは、建国の父ケマル・アタチュルク(1881〜1938年)の立てた原則により、憲法上、世俗国家と規定されている。この世俗主義は、ほかのイスラム圏にはみられない厳格なもので、フランスの「ライシテ(世俗主義政教分離)」に近い。実際、トルコ語でライクリッキというのだが、これはフランス語からの借用である。

 軍部は、長らく厳格な世俗主義の守護者をもって任じてきた。厳格というのは、イスラムが政治だけでなくあらゆる公的領域において前面に出ることを禁じてきたからである。

 イスラム政党が禁じられたのはもちろん、個人であっても、公立学校、国立大学、議会などでイスラム的な服装を持ち込むことは厳禁とされてきた。成人女性がスカーフやベールを着用するのはイスラムの規範によるが、これも禁じられていた。解禁に向かったのは2000年代後半のことである。
しかし、社会の方は1990年代の後半から徐々に再イスラム化の方向を示していく。国民の大半がスンニ派ムスリムといわれるトルコで、イスラムに敵対的な世俗主義はついに根付くことはなかった。世俗主義の支持層は、都市部の中流以上の階層に多く、知識人と軍人であり、多数を占める中流以下の所得階層は世俗主義を理解できなかった。

素敵すぎる

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